祖母が突然カレーを作って事件を起こしたので、台湾カレーの歴史について調べてみた。
こんにちは、有馬次郎です。
先日、祖母がカレー事件を起こしました。
ということで、今回は台湾のカレーについて調べてみました。
調べてみたら、意外と短くまとまってしまったので、カレー事件に興味ない方は下の目次から飛んでささっと読むこともできます。
カレー事件も地味に衝撃的なので是非読んでみてください。笑
まずはことの発端であるカレー事件から。
カレーを調べるに至った経緯
突然のカレー宣言
ある朝、朝食を食べていると、市場帰りの祖母が笑顔でこう言いました。
『今日はカレーを作るよ!』
えっ…!
カレールー…家にないけど…?
台湾に来てもうすぐ5ヶ月になりますが、家でカレールーを目撃したこともなければ、祖母がカレールーを買った形跡もありません。
どこかに保管しているのかもしれませんが、カレー粉もなかったような気がします。
しかも、今まで何度も台湾に来て祖母の手料理を食べてきましたが、食卓にカレーが並んだことは一度もありませんでした。
そして、突然のカレー宣言。
しかもめっちゃ作る気満々。
大雨の中、朝イチでわざわざ大きな市場まで行ってジャガイモを買ってきたと報告してくれました。
しかも超笑顔。笑
この時、『材料』を買ったと言ったので一緒に荷ほどきをして、さりげなくカレールーを探しましたが見当たらず…。
祖母の口から『カレー』という単語が出てきたことにも驚いたのですが、それ以上にカレールーがないのにカレーを作る気満々な祖母に驚きを隠せなかった私は、どこかで見かけた気がする緑色のパッケージのことは頭の奥に押しやり、きっと祖母の幼少期のカレーを、レトロなカレーを、きっと作ってくれるだろうと、いいように解釈してしまいました。
食卓に並ぶカレー
そして、お昼時になり漂ってくる蕎麦屋のカレー風なあの香り。
マジで作ってるやん…匂いがカレーやん…一体どうやって…。
私の気持ちは違和感しかないままですが、祖母が意気揚々とカレー出来た宣言をし、平然の如くカレーは我が家の食卓に並びました。
しかも本当にカレー。笑
まごうことなきカレーが目の前にある。
確かに今風のカレーではないが、昭和的なカレーが鎮座している。
中華しか食べない祖母が笑顔でカレーをモグモグ食べている。
私はこの、何から作られたか全く検討のつかないカレーを食べている。
違和感しかない。笑
👵『偶爾吃這樣也不錯吼!』
(たまにはこういうのもいいよね!)
TA MA NI???
私は実はどこかでカレーを食べていたのだろうか?全く記憶にない。
てかなんでそんな普通にしているの?
料理上手なのはわかるけど、流石にカレールーもカレー粉もなしではインド人でもカレー作れないよ?
完全に未知なる食べ物との遭遇なので確信をついてみることにした。
😇『阿嬤,這是用咖喱粉煮的嗎?』
(カレー粉で作ったの?)
カレールーが見当たらないならきっとカレー粉だろうと、カレー粉と小麦粉、鶏の油分できっと…あとは料理上手な祖母のマジックハンドが駆使されているに違いないと勝手な想像をして聞いてみたらまさかの返答が。
👵『用咖哩塊煮的啊!』
(カレールーで作ったんだよ!)
ファッ?!?!?!?!
👵『冰箱有上次你媽買的日本的咖哩塊啊!』
(冷蔵庫にあなたのお母さんが買った日本のカレールーがあるじゃない!)
えっ…!
冷蔵庫のドア付近は何もないけども…
てかまって、いつのやねん。
👵『非洲也有咖哩吼!』
(アフリカにもカレーあるよね!)
ん?!
アフリカ?!
え?あなた何人なの?(失礼w)
カレールーの衝撃にとどまらず連続でジャブを打ってくる祖母。
てかアフリカ。笑
インドでもネパールでもスリランカでもなくアフリカ。
なんなら出稼ぎのフィリピンやインドネシア、タイもカレーあるよね?
なんでアフリカ。笑
台湾って昔アフリカと関係あったの全く聞いたことないけど…。
(衝撃すぎてアフリカが頭から離れなくなってしまいました。)
と、いうことで。
台湾のカレーについて調べることにしました。
カレールーの衝撃的結末は最後にあります。
台湾のカレーについて
台湾カレーの始まり
カレーの本場はインドですが、台湾カレーは日本統治時代(1895〜1945)に日本から輸入してきた食文化とされています。
当時、新しい文化は中上流階級以上が嗜むものとされており、当時の新竹の知識人の日記によると、1915年頃には台湾の新竹にはカレーレストランがあったことが彼の日記から発見されています。
そして1928年頃になると家でもカレーを作るほど、中上流階級の家庭に浸透したようです。
また、日本統治時代に最も大きな新聞だった『台湾日日新報』は1931年に「盛夏のお料理 食欲を進める カレー料理」との見出しのもと、カレー料理の作り方を紹介していました。
他にも、夏に適した「洋食」として紹介したりもしていました。
ただ、当時は大衆向けにはまだまだ浸透しておらず、中上流階級で親しまれていたようです。
ソース:台灣咖哩的前世今生
台湾カレーの基本スタイル
台湾のカレーは日本からの文化を取り入れたスタイルなので日本のオールドスタイルが一般的でした。
(黄色いルーのアレ)
『台湾日日新報』をさらに遡ると1927年にカレーの作り方を紹介しており、その時に鶏肉を使用した作り方だったことから、以前は鶏肉を使用したカレーが一般的だったと考えられます。
ソース:咖哩環遊全世界/蔡承豪
日本のカレーがどんどん進化していくように、台湾のカレーも進化しています。
カツカレーやオムカレーも台湾で食べることができますし、ハンバーグカレーや、カレーパンも売られていて日常的な食べ物となりました。
ということで、台湾のカレーはインドからイギリス、そして日本に渡ったカレーが起源でした。
アフリカ…笑
ちなみに、正確さは調べていないので不明ですが、日本のカレーが中国に渡った際、色が💩のようで不評だったようです。
なので、中国人向けに改良した黄色味の強いカレーが中華圏では一般的で、日本より黄色いと言われていました。
今では中華圏の人もカレーの美味しさがわかっているので、台湾ではより日本のカレーに近づけるような傾向があり、お店で提供されているカレーは日本のカレーと同じ見た目です。
カレー事件その後
衝撃のカレールー混入事件が発生し、いやいや何年前の?やばいよ!となっていたら、『冷凍庫に入れてたから大丈夫だよ!』と祖母、謎の自信。
食後、祖母の目を盗み空き箱を探すとそこには…
韓国じゃん!
地味にバーモンドカレーよせてない?笑
てか中辛?めっちゃ甘かったけど!
何気に枝豆写ってるwww
と、情報量が多すぎてツッコミが渋滞してしまいました。
いや、そんなことより肝心の賞味期限…と、裏返すと………。
え?
オリンピーーーーック!!!!
や、もっとだよ!
6年は!やばい!
皆さんは、安全で美味しいカレーを食べてください。
ちなみに、カレールーは保存方法が悪くなければ塩分と油分で菌が増殖しにくいので食べれるそうです。
だとしても6年はやばいよ…。
お腹壊すかどうかの不安から、お腹の調子が少しだけ悪くなりました。笑
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